雨の日の車椅子外出には、レインコートがおすすめ！

雨が多くなるこれからの季節、雨の日の車椅子での移動はいつも以上に大変ですよね。雨の日に快適に移動ができる車椅子用のレインコートをお探しではありませんか？
また、雨の日の車椅子移動で注意する点についても知りたい、とお思いではありませんか？

雨の日の車椅子外出にレインコートがおすすめな理由

雨の日の車椅子移動には、レインコートが最適です。
雨と聞くと傘が一般的なように思いますが、車椅子をご自身で操作される方の場合、両手がふさがってしまいます。また、介助者が操作する場合も両手で車椅子を押すため、傘をさせません。片手で車椅子を操作して、片手で傘をさすのは、とても危険です。そのため、雨の日の車椅子移動はレインコートが一般的なのです。また、車椅子に傘を取り付けられる商品もありますが、傘の場合、下半身(腿から下)が雨で濡れやすく体を冷やす原因となります。その点レインコートは足まですっぽりと覆うことができるため濡れる心配がありません。また、車体全体もカバーできるため、座面やひじ掛けを濡らすことなく快適にお使い頂けます。この点からも、傘よりレインコートの方が適していると言えます。

レインコートの使用方法と注意点

車椅子のレインコートにはさまざまなタイプがあるので、利用される方のお体の状態に合ったものを選ぶことが大切となります。大きく分けて、レインコートタイプとポンチョタイプの２種類があります。

レインコートタイプ

ご自身で車椅子を操作される方には、動きやすい袖ありのレインコートをおすすめします。上半身用と下半身用に上下で分かれているタイプが多く、どちらも車椅子に座ったまま着脱できる作りになっています。
介助が必要な方には、袖なしのレインコートをおすすめします。袖を通す必要がないため、着脱がとても簡単です。頭からすっぽりと被り、体全体を覆うことができます。
レインコートタイプは、コートの裾が広がることなく足元までカバーできるので、裾がタイヤにからまる心配もありません。最近は軽量で、防水透湿性を備えているものが多く、防寒対策にも役立ちます。
使用上の注意としては、レインコートを着る際、体と車椅子の両方が雨に濡れないよう全体を覆うようにすること、風でコートが吹き飛ばないよう車椅子に固定することです。また、フードで遮られて視界が悪くなりやすいため、ご自身で操作される方は注意が必要です。周りを見渡しやすいフードの作りになっているレインコートを選ぶことをおすすめします。

ポンチョタイプ

ポンチョタイプは、車椅子ごと上から被るだけなのでとても簡単です。上記のレインコートよりも素早く脱ぎ着できるので、急な雨やちょっとした外出などにも役に立ちます。袖あり、袖なしの両タイプがあり、ご自身で操作される方には袖あり、介助が必要な方には袖なしをおすすめします。また、ポンチョタイプはコートの裾が広がりやすい為、裾が地面についたり車椅子のタイヤにからまったりしないよう注意が必要です。コートが破れるだけではなく、体が引っ張られて怪我をする恐れもあるので気を付けましょう。

雨の日の車椅子移動について

雨の日に気を付けること

雨の日の車椅子移動は、さまざまな備えが必要です。晴れている日以上に安全対策や寒さ対策、体調管理などを気にかける必要があります。ここでは、雨の日に快適で安心して外出して頂ける対策について紹介していきます。

安全対策

車椅子を介助する方は、傘を差しながら片手で車椅子を操作することは絶対に辞めましょう。必ず両手があいた状態で車椅子を押すようにしてください。雨の日は地面が濡れており滑りやすくなっています。少しの坂や段差でも、思わぬ転倒につながる危険性があります。移動時以外は必ずブレーキをかけ、歩くペースもいつもよりゆっくりを意識しましょう。
　また、雨具を着た状態で車椅子に乗車されていると、雨具に遮られ利用者様の状態が分かりにくくなります。ずれた姿勢で移動を続けることで、体に痛みが出たり褥瘡の原因にもなります。また、手がタイヤに巻き込まれたり、足がフットサポートから落ちて怪我をする危険もあります。移動中も、利用者様の姿勢や手足の位置をこまめに確認することが大切です。

寒さ対策

車椅子に乗車していると動くことがないため、歩行している人よりも寒さを感じやすくなります。雨にぬれるとさらに体が冷えてしまいます。その為、ブランケットなどひざ掛けを用意しておくと良いでしょう。レインコートは雨具としても使えますし、寒さ対策にもなりますのでひとつ持っていると便利です。

体調管理

雨の日は気圧や気温の変化も大きく、疲れを感じやすくなります。車椅子に乗っていると、移動中のちょっとした段差でも振動が伝わりやすく座っているだけでも疲れてきます。また、介助する方も同様で雨の日の移動は気を遣うことが多く、疲労を感じやすいです。こまめに休憩をとり、体調確認を行いましょう。

まとめ

・雨の日の車椅子移動には、傘よりもレインコートが最適。
・自力で車椅子を操作される方には動きやすい袖ありのレインコート、介助が必要な方には袖なしのレインコートがおすすめ。
・急な雨やちょっとした外出には、素早く着脱できるポンチョタイプを。
・雨の日の車椅子移動は、地面が濡れており滑りやすいため、思わぬ転倒につながる危険がある。少しの坂や段差にも注意が必要。
・姿勢くずれや手足の巻き込み事故の危険もあるため、こまめに状態確認を。
・雨の日は寒さを感じやすいため、ひざ掛けや羽織もの用意を。防寒着としてもレインコートはおすすめ。
・雨の日は気温や気圧の変化で疲れを感じやすい。こまめな休憩と体調確認を。